歌舞伎は、観劇以外にも限定のお土産を見たり、お食事をいただいたりと、行くだけでもいろいろとお楽しみがあります。
ここでは、歌舞伎初心者にこそ楽しめる情報や、初心者におすすめの演目について、ご紹介したいと思います。
歌舞伎を観たいと思ったら、何から探す?
最近では、テレビで活躍する歌舞伎役者も多くなりましたね。それに伴って、歌舞伎に興味を持つ方も増えているようです。一方、「歌舞伎、観てみたいけど何をみればいいの?」という方もいらっしゃるかもしれません。
観劇してみたものの、さっぱりわからなかった、というのは、とてももったいない話です。歌舞伎を観たいと思ったら、まず「歌舞伎美人」という、松竹の公式サイトを見てみましょう。各劇場で上演される歌舞伎のチラシが掲載されてあり、演目や出演する役者も知ることができます。
松竹公式サイト
https://www.kabuki-bito.jp/
お目当ての役者さんが出ている公演がわかったら、そのままオンラインでチケットを購入することが可能です。また、「その役者さんが出ている幕だけ観たい」、というなら、当日劇場に並んで「一幕見券」を購入するという手もあります。
演目がわかったら、検索して、その演目のあらすじを予習しておくと良いかもしれません。というのも、歌舞伎公演は通常、昼の部と夜の部の二部制に分かれており、それぞれ3演目か4演目が上演されます。(最近は、三部制もあります)
そのうちの1演目は、長い長い物語の1場面だけを切り取っている場合があり、物語の途中から観る、という状況になるのです。
芝居に出てくる登場人物も、なぜこの場面なのかも、何が起こっているのかもわからない、ということが起こり得ます。これは「時代物」に多く見られます。物語がわからなくても、華やかな衣裳と、役者の形や見得で充分楽しめるのですが、あらかじめちょっと知っておいた方が、より楽しめます。
見得につきましてはこちらの記事で解説しています。
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歌舞伎座についたら、まず何をする?
歌舞伎座に着いたら、まず場内でお弁当を見てみましょう。お食事処もありますが、観劇日2日前までの予約が必要です。(地下2階の「木挽町広場」の食事処は、当日でも可能です)お弁当は、上演中以外でしたら、座席でも食べられます。
お弁当の予約につきましてはこちらの記事でもご紹介しています。合わせてご覧ください。
歌舞伎座での食事は予約が必要?電話とインターネットで簡単予約!
歌舞伎観劇へ行くなら、お食事も普段とは一味違うセレクトをしたい、という人も多いようです。お弁当の持ち込みをされる方も多いですが、歌舞伎座の場内にもお食事処やお弁当の販売があります。たまには、特別な雰囲 ...
お弁当は、劇場内1階から3階の「ドリンクコーナー」で販売されています。他にも、隈取が皮に描かれた「もなかアイス」や、「スパークリングワイン」などもあります。「スパークリングワイン」は、夜の部で人気だそうです。
その日の上演時間も確認しましょう。30分ほどの幕間(休憩)の時間に、お弁当を召し上がる方が多いです。開演前に、お手洗いも済ませておくことをおすすめします。
公演の筋書(パンフレット)や、イヤホンガイドもおすすめです。筋書は観劇の記念にもなりますし、あらすじ以外にも、歌舞伎に関するいろいろな情報を得ることができます。イヤホンガイドは、芝居の流れに沿って、状況を説明してくれたり、登場した役者を教えてくれたりします。
イヤホンガイドの料金や借り方についてはこちらの記事をご参照ください。
歌舞伎座ではイヤホンガイドを借りてみよう! 料金は? 借り方は?
いざ、歌舞伎を観劇!となった時、とくに「時代物」を観る時など、“普段使わない日本語”を語る役者に、戸惑う人もいるようです。せっかく高額なチケットを買っても、意味が分からず、さっぱり楽しめないというのは ...
座席がわからない場合は、客席案内係が誘導してくれますので、席番号が載っているチケットを持っておきましょう。もうひとつ、開演前のおすすめは、お土産処です。終演した後だとゆっくり見る時間がありません。開演時間より少し早めに入って、先に見ておくことをおすすめします。
歌舞伎座のお土産につきましては下記の記事でご紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。
歌舞伎座のお土産ならおすすめはこれ!お土産だけ買えるところもある?
歌舞伎座へ行く楽しみは、観劇だけではありません。いくつもの食事処やお土産屋が営業しており、ここでしか売られていない限定品や、歌舞伎座ならではの逸品にも出会えます。 巡るだけでもわくわくするような商品が ...
初心者にもわかりやすい、おすすめの演目はどれ?
歌舞伎は、古典から最近の漫画まで、幅広い作品があります。膨大な作品の中で、“おすすめ”となると、個人の趣味により異なりますが、入り口は「自分が少しでも知っている物語」が良いかもしれません。
新作歌舞伎では、絵本で大ブームとなり、中村獅童さんがアニメでも声優を演じた『あらしのよるに』があります。歌舞伎の語り口調では、河竹黙阿弥の『弁天娘女男白浪』(『白浪五人男』)が、聞いたことがあると思います。
ザ・歌舞伎という感じを味わいたい方には、成田屋の「歌舞伎十八番」の内、『助六由縁江戸桜』や、『勧進帳』、『連獅子』などがおすすめです。
スーパー歌舞伎も、派手な衣装や演出が見応えがあります。また、歌舞伎でも、思わず声に出して笑ってしまう『狐狸狐狸ばなし』などの喜劇もありますので、堅苦しく考えず楽しむことが、何よりおすすめです。
こちらの記事では、特に有名な演目についてご紹介しています。合わせてご参照ください。
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歌舞伎の演目は、ジャンルによっても様々あり、現在では、絵本や漫画を原作にした作品など、新しいタイプの歌舞伎がたくさん生まれています。 ここでは、歌舞伎の演目の中でも、特に有名な演目、おすすめの演目につ ...