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歌舞伎を見るならどこの座席がおすすめ?値段と種類と選び方を解説します!

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「歌舞伎は、どこのお席が一番よく観えますか?」という質問が時々聞かれます。大きな劇場になるほど、席の種類が分かれていて、おすすめの席となると、また多様に分かれてきます。

ここでは、歌舞伎座の座席について、おすすめの場所や選び方などを、ご紹介したいと思います。

歌舞伎座の席の種類はどのくらいあるの?

歌舞伎座の座席は、チケット代が20,000円ほどする「1階桟敷席」から、一幕800円前後からある4階の「一幕見席」まで6種類に分かれています。かなりお値段に幅がありますよね。さらに、大きな襲名披露公演になってくると、席種ごとにプラス何千円か高くなります。

舞台に近い「1等席」は、やはり人気が高いお席です。ただし、座席数が一番多い席種でもあるため、それぞれの席からの見え方にも幅が出てきます。

例えば、1階の最前列など、前方の右端左端の席は、舞台に向かって視界が鋭角になります。そのため、一部見切りが出やすかったり、声がこもって聞き取りにくかったりする傾向があるようです。それでも、「後ろによりは前がいい」という方もいて、感じ方は人それぞれあります。

一般的には、どの席種でも一貫して中央寄りの席が人気です。後方の席でも、全体的にバランスよく観ることができます。右端左端後方の席は、前方とは逆に全体的に見えやすくなるようです。

贔屓筋が座るお席「桟敷席」

歌舞伎座の「桟敷席」は、客席の左右両壁側の、一段高いところに設置されてあります。桟敷席では、テーブルにお茶のサービスがついており、昔から贔屓筋が、芝居見物を贅沢に楽しむ席でもありました。一種のステータスを感じるお席でもあるようです。

舞台に向かっては、横向きに座るため、「見やすいかどうか」という点では、一概に絶賛できない人もいるようです。長時間、ななめ前を向いて座る姿勢が、苦痛に感じる方もいます。しかし高さがある分、見通しは抜群です。

通に人気の「とちり席」と、皇族が観劇する「天覧席」

「一等席」は、18,000円ほどです。1階席の16列目までと、2階席の7列目までが設定されています。こちらで人気が高いのは、歌舞伎通に人気の「とちり席」です。

昔は、前の列から「い、ろ、は、に、ほ、へ、と、ち、り…」で数えていました。つまり「と、ち、り」は、前から7、8、9列目にあたります。とちり席の中央からは、舞台が全体的に見渡せて、さらに役者の表情もよく見えるという理由から、とても人気があります。

2階席の最前列中央の席は「天覧席」と呼ばれています。皇族方がご覧になる際に、座られることが多いお席です。前方に遮るものがないため見通しがよく、舞台全体と役者の足元の所作や、花道もきれいに見える席になります。

歌舞伎といえば、花道!

花道は、舞台に向かってやや左寄りにあります。舞台から座席の後方の鳥屋口まで、まっすぐに伸びている細い舞台が花道です。役者はここを通って登場したり、舞台からはけたりします。花道前方には、「すっぽん」と呼ばれる装置もあり、人外のキャラクターが登場する際に使用されます。

特に人気があるのは、「とちり席」の花道中央寄りです。花道はやや左側にあるため、役者が花道上で台詞を語ったり、見得を切る際には、どうしても中央を向くことが多くなります。そのため、花道の外側の席だと、背中だけが見える、という場面もあります。

ただ、役者が間近に感じられるという点では同じです。花道の外側は、俗に「どぶ」などと呼ばれていますが、花道があるおかげで、前方の視界が開けて、舞台が見やすい場合もあります。「役者をなるべく近くで見たい」を優先順位としてあげる場合、花道の外側を選ぶ手もあります。

とにかく特定の役者を間近で見たい人の「かぶりつき席」

1階席の最前列、中央あたりを「かぶりつき席」と呼びます。目の前で、役者の息遣いまでを感じることができます。したたる汗も見えるので、歌舞伎がどれだけハードな舞台なのかを、垣間見ることもできます。

ただし、左右横にも広い歌舞伎座の舞台を、端から端まで全体的に目で追うのはなかなか大変で、細かい伏線を見逃してしまいがちです。物語を追うというよりは、目当ての役者をとにかく近くで見たい、という方が好むお席です。

「2等席」「3階席」でのおすすめ席はある?

「2等席」は1階席後方と、2階席後方になり、14,000円ほどのお席となります。おすすめしたいのは1階の17列目、2等席が始まる列です。前は通路になっていて、視界が広く見渡せます。また、客席を廻る演出などがある場合、目の前を役者が通ることもあります。

「3階席」は、「3階A席」(前方)と「3階B席」(後方)に分かれます。3階席になると、舞台から遠いというよりも、舞台を見下ろすような見え方になり、2階の席とはかなり違う印象を受けると思います。

ただ、チケット料金は3階A席が6,000円ほど、3階B席が4,000円ほどとなり、グッとリーズナブルになります。3階B席では、大向こうさんが声掛けする姿も見られます。

3階席で注意したいのは、前の列の人が前のめりになると、とたんに視界が遮られて舞台が見えにくくなることです。思わず身を乗り出したくなる気持ちもわかりますが、後方への配慮が必要になります。

また、2階席と3階席は、両壁側にも席が並んでいます。舞台に向かって左側だと、花道は近いけれど覗き込む形になり、右側だと、花道からは離れますが、形や見得がきれいに見えます。こうなってくると、「見えやすさ」というよりも、「どっちの見方が好みか」ということになってきます。

見得につきましてはこちらの記事で解説しています。

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初めて歌舞伎を観に行く場合のおすすめ席は?

前述したお席の他に「一幕見席」というのがあります。こちらは予約ができない当日券で、歌舞伎座に足を運んで、並んで購入するチケットです。席は4階で舞台から一番遠い席となり、一幕だけを見ることができます。

一幕だけなので、チケットは800円くらいから購入できます。料金は演目により異なり、2,000円ほどする演目もあります。あらかじめ歌舞伎座のホームページなどで確認できます。

料金からすると、初めて歌舞伎をご覧になる方にも、おすすめのお席です。もちろん、「高くても、もっと前で観たい!」と言う方には、ぜひ1等席をおすすめします。

歌舞伎座の一幕見席につきましてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。合わせてご覧ください。

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生の舞台は、臨場感を楽しめる

「舞台から遠く離れると、テレビと違って表情もよく観えない」という声を耳にしたことがあります。確かに、後方のお席はオペラグラスがないと、細かな表情まではわかりにくい、という点があります。しかし、テレビとは異なる、その場一瞬の空気を、舞台と自分で共有できる臨場感を楽しめます。

前方の席で観ることができれば嬉しいですが、当然のことながら、皆さん同じような席を望まれるので、どうしても希望の席が手に入らない場合もあります。また、希望の席を手に入れても、いざ座ってみると意外と見えにくかった、ということもあります。

「おすすめの席」は、個人の主観によるところも大きいので、「人気のある席」という捉え方が良いかもしれません。

また、オペラグラスは、座席場所にあまり関係なく、観劇の際は携帯することをおすすめします。1階席でも3階席でも、利用する方はされますし、使われない方はそのままを好まれます。

好みは、個人個人によって異なりますので、座席もいろんな場所から観る機会を持つと、さらに楽しみ方が増すかもしれません。

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