歌舞伎の演目

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歌舞伎の演目で有名なものといえば?代表的な作品をご紹介します

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歌舞伎の演目は、ジャンルによっても様々あり、現在では、絵本や漫画を原作にした作品など、新しいタイプの歌舞伎がたくさん生まれています。

ここでは、歌舞伎の演目の中でも、特に有名な演目、おすすめの演目について、ご紹介したいと思います。

歌舞伎といえば、派手な隈取り!「時代物」のおすすめは?

歌舞伎の演目

古来の武士や公家の物語を描く「時代物」には、人形浄瑠璃から歌舞伎化した「義太夫狂言」も含まれています。なかでも有名な作品をご紹介します。

仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)

元禄時代に起こった、赤穂浪士の仇討を劇化した作品ですが、幕府の政策により、設定を南北朝時代の「太平記」に置き換えて創られています。江戸の町人たちは、暗黙の了解で受け入れ、仇討の劇化は大人気だったそうです。

菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)

平安時代の菅原道真公が、藤原氏の陰謀で、大宰府に左遷される事件を描いた作品です。複雑な人間関係が絡み合い、子供が身代わりになる場面など、創られた時代の背景を考えされられます。

義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)

壇ノ浦で入水した平知盛が、実は生きていて、源義経に復讐を企てるという物語ですが、劇中、化け狐が出てくるなど、ファンタジー要素も含んでいます。

いずれも「時代物」の代表的作品で、襲名披露公演にも上演される機会の多い3大名作です。ただし、1作品通しとなると1日中かかるほど長いので、ひと場面だけを上演されることがほとんどです。あらすじを知らないと、ちんぷんかんぷん、と言う人がいるのも、もっともです。

「時代物」を観る時は、背景や場面、登場人物を説明してくれるイヤホンガイドを、強くおすすめします。

イヤホンガイドの料金や借り方についてはこちらの記事でご紹介しています。合わせてご覧ください。

歌舞伎座
歌舞伎座ではイヤホンガイドを借りてみよう! 料金は? 借り方は?

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悲恋物語が大流行!「世話物」のおすすめには、幕府の取締対象にもなった作品も

歌舞伎の演目

江戸時代の町人文化を写実的に描いた「世話物」は、当時の現代劇でした。なかでも四代目鶴屋南北や、河竹黙阿弥、近松門左衛門などの作品が有名です。

近松門左衛門につきましては、こちらの記事でご紹介しています。よろしければこちらも合わせて御覧ください。

歌舞伎の劇場前風景
近松門左衛門とは?代表作は?歌舞伎とはどんなつながりがあるの?

近松門左衛門とは、江戸時代初期に上方で活躍した、人形浄瑠璃(文楽)の脚本家です。しかし、当時大人気だった歌舞伎役者、初代・坂田藤十郎に作品を提供するようになり、歌舞伎にも深く関わるようになりました。 ...

東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)

物語として、もっとも有名といえるかもしれません。民谷伊右衛門とお岩の怪談劇です。劇中では、場を盛り上げるために、独特の音が表現されたり、「戸板返し」や「提灯抜け」など、観客を驚かせる仕掛けや演出が多く使用されています。

曽根崎心中(そねざきしんじゅう)

人形浄瑠璃を歌舞伎化した作品です。当時起こった、実際の心中事件をモチーフに作られました。商人と遊女の悲恋を描いた作品は、空前の”心中ものブーム“を巻き起こしましたが、実際の心中事件が相次いだことにより、幕府から上演を禁止されました。

青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)

通称『白浪五人男』、『弁天小僧』などと呼ばれています。泥棒を主人公にした「白浪もの」は、河竹黙阿弥が得意とした作品でした。七五調の、テンポの良いリズムで「知らざぁ言って、聞かせやしょう」から始まる台詞も有名です。

「世話物」は、現代劇とほぼ同様の、口語調で語られます。難しい言い回しもそれほどありませんので、観たままを楽しむことができます。

女形が華麗に舞う「所作事」のおすすめは

歌舞伎の演目

歌舞伎作品には、舞踊を指す「所作事」があります。花道から本舞台全体に「所作台」が敷かれ、女形の舞踊や、能や狂言に近い様式の「松羽目物」などが上演されます。

京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)

白拍子の花子が、道成寺で舞を披露するうちに鐘に飛び込んで、蛇体となる、という内容です。女形が、ひとりで一時間近くも舞い続ける大曲として、現在でもたびたび上演されます。舞台上で、一瞬のうちに着物を替える「引抜」など、華やかな演出も凝っています。

勧進帳(かんじんちょう)

背景に大きな松や竹を描いた、能舞台に寄せて作られた作品を「松羽目物」といいます。『勧進帳』は、七代目市川團十郎が制定した「歌舞伎十八番」の内のひとつです。源義経と弁慶の一行が、安宅の関で関守の富樫と対する場面を描いた作品で、ラストの「飛び六法」は見どころのひとつです。

もっと気楽に親しめる作品は「新歌舞伎」、「新作歌舞伎」がおすすめ

歌舞伎の演目

明治後期から、昭和初期にかけての作品を「新歌舞伎」と呼んでいます。小説家など、歌舞伎に直接関係ない作者が書いた歌舞伎作品の総称とも言われています。岡本綺堂の『番町皿屋敷』や、泉鏡花の『天守物語』が「新歌舞伎」にあたります。

第二次大戦中から後に書かれた作品は「新作歌舞伎」と呼ばれています。漫画の『NARUTO』や絵本の『あらしのよるに』が有名ですね。また、映画監督としても有名な宮藤官九郎さんが、作・演出を勤めた『大江戸りびんぐでっど』も、意表を突いたストーリーで話題となりました。

ちなみに、スーパー歌舞伎は、また独特なジャンルですが、これも新作の一種と言われます。「スーパー歌舞伎Ⅱ『ワンピース』」は、歌舞伎初見の人から、往年の歌舞伎ファンまで人気を博し、その後の新作歌舞伎に強く影響しています。

2019年は、三谷幸喜さんの作品や、ジブリの『風の谷のナウシカ』も、新作歌舞伎として上演が予定されており、歌舞伎の進化はますます続いています。

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